「医学部を語る〜北海道編〜」イベントレポート(2016年夏実施)

2016年夏、全国各地8つの会場にて、代々木ゼミナール・Y-SAPIX共催セミナー「医学部を語る」を開催しました。

医学部医学科全体の動向や今後の展望を分析した第1部全国編に続き、第2部として、各地の医学部に焦点をあて、近年の入試状況や対策等についてお話ししました。

道内医学部医学科の設置の意味

大学入試の基本方針となるのはアドミッション・ポリシーです。また、そこで掲げられている「求める人物像」は、その大学の教育理念に見合う人を明らかにしたものです。そして、入試には入学者への想いが反映されています。

北海道内(以下、道内)の医学部医学科において、大学毎に設立の意味が違います。志望校の「求める医師像」を確認しておくことも、大学入試において重要な役割を持ちます。

志願倍率の推移

前期日程の志願倍率の推移の背景には何かしらの要因があります。

北海道大学(以下、北大)

2011年度に倍率がダウンしていますが、この年から2次試験に面接が導入されています。また、AO入試が導入され、後期日程を廃止したのもこの年です。その後しばらく低迷しており、2016年度に倍率が上昇。理由としては本来2015年度入試において、センター試験と2次試験の理科の選択科目数を変型3科目から2科目に減らしたことで、全国からの流入が見込まれていましたが、逆に敬遠され、1年遅れで増加したためと考えられます。

札幌医科大学(以下、札医)

2008年度にいち早く後期日程を廃止し、その分の定員を前期日程と推薦入試に移しました。2013年度からは、「北海道医療枠」と「一般枠」に分けて募集しています。2016年度には大きく倍率がダウンしました。理由としては、前年2015年度入試より、センター試験の配点を450点から700点に大幅にアップさせ、2次挽回型の大学ではなくなったことで、道外勢の志願者が激減。また道内勢では、例年センター試験後に北大から札医へ志望校変更する受験生が一定数いますが、センター試験の国語の易化等の影響で、そのまま北大へ強気の出願となったことも要因と思われます。結果6年振りに第1段階選抜の実施がありませんでした。

旭川医科大学(以下、旭医)

2009年度に大きく倍率がダウン。理由としては募集人員を20名から40名にしたこと、またセンター試験の理科を2科目から3科目にしたことで、受験生の負担増となったからです。しかし、2012年度には大きく回復。これは、センター試験の理科を再び2科目に減らしたことで、全国から受験生が集まったためであり、現在も道外勢が多い状況が続いています。さらに旭医は、道内唯一の後期日程を実施し、2次試験で学科試験を課す数少ない大学でもあり、志願倍率30倍程度の人数を集めています。

次のページ:推薦・AO入試 »