2016年夏、全国各地8つの会場にて、代々木ゼミナール・Y-SAPIX共催セミナー「医学部を語る」を開催しました。
医学部医学科全体の動向や今後の展望を分析した第1部全国編に続き、第2部として、各地の医学部に焦点をあて、近年の入試状況や対策等についてお話ししました。
志願状況
まず、国立前期と私立一般入試の志願状況を確認します。
2016年度、大幅に志願者が増えたのは鹿児島大学で114名の増加です。逆に山口・長崎・熊本大学は大きく志願者を減らしており、私立大学も軒並みダウンしています。
2016年度はセンター試験の理系科目(数学・理科)の平均点が前年より低かったため、安全志向がより強く働いた結果、昨年度入試の反動が顕著に表れたといえます。志願倍率の推移をご覧いただくと、その傾向がはっきりと表れています。
鹿児島大学は、2015年度入試において2次試験の理科を1科目から2科目に増やし、2段階選抜を実施(予告倍率5倍)するよう変更した結果283名も志願者を減らしたので、今年はその反動も大きく、大幅な増加に転じています。山口大学は、2年連続で志願者を増やし高倍率になっていたので、今年は出願をためらった受験生が多かったようです。熊本大学は、2段階選抜の予告倍率を圧縮(5倍→4倍)した影響で志願者を減らしました。