合格者の成績
国立前期の2016年度合格者の成績を検証します。
まずは、合格者の総合得点(センター+2次試験)と平均得点率です。大分大学と宮崎大学がやや低いですが、それ以外の大学は概ね80%を超えています。
次にセンター試験の得点と平均得点率です。宮崎大学が85%を僅かに下回っていますが、それ以外の大学はいずれも85%を超えています。医学科に合格するためにはセンターの得点率は最低でも85%、できれば90%を目標にしたいところです。
最後に個別試験(2次試験)の合格得点と平均得点率です。80%を目標において、低くても75%は確保する必要がありそうです。
数学の試験において、一部もしくはすべての設問で医学科独自問題を出題するのは、佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎大学です。大分大学はすべての設問が、また宮崎大学はその8割が独自問題で難易度が高いことが影響し、得点率がやや低めになっていると考えられます。また、長崎大学の問題は解きやすく、熊本大学はやや難問、というのが数学講師の分析です。
数学の得意な受験生は、あえて難問を出題する大学を選択するというのも一つの戦術かもしれません。例えば、センター試験では思うような得点が取れなかったが、記述の数学には絶対の力を持つという受験生にとって、大分大学や宮崎大学は2次試験での逆転を狙いやすい大学…ということが考えられます。ただし、2段階選抜ラインには注意が必要です。