東北地区医学科の各大学の入試傾向
一般入試(国公立大学)
- 弘前大学
- 前期日程のみ行われます。2017年度より2次試験に理科が課されなくなり、外国語、数学、面接となります。一般的に、2次試験の科目数が減少すると出願しやすく、志願者数は増加しますが、弘前大では同時に2段階選抜を導入するため、センター試験で思うような得点ができなかった受験生は出願しにくくなります。弘前大志望者にとっては、センター試験の出来が昨年までよりもいっそう重要になってきます。
- 東北大学
- 前期日程のみ行われ、2次試験は外国語、数学、理科2科目です。2次試験の配点比率が圧倒的に高いですが、合格のためには、センター試験、2次試験ともに高い得点率が要求されます。また、センター試験の配点が少なくても、2段階選抜がありますので注意が必要です。
- 秋田大学
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前期日程は2次試験が外国語、数学、面接で、理科が課されないため、受験生に人気があります。センター試験:2次試験の比率が550:400と、センター試験を重視しています。
後期日程は面接、小論文が課されます。センター試験:2次試験の比率は700:300で、後期日程は、よりセンター試験重視となっています。
- 山形大学
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前期日程は2次試験が外国語、数学、国語、理科2科目、面接と、国語(現代文)が必須である数少ない医学科の1つです。また、センター試験の比率が高く、一般枠は900:600、地域枠が900:700となっています。
後期日程は面接が課されます。センター試験の比率が900:100と非常に高く、ほぼセンター試験の結果で合否が決まります。
- 福島県立医科大学
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前期日程の2次試験は外国語、数学、理科2科目、面接で、センター試験:2次試験の比率は、650:660とほぼ均等です。2段階選抜(5倍)が予告されていますので、注意が必要です。
後期日程は面接、総合問題です。センター試験:2次試験の比率は450:360とややセンター試験重視です。2段階選抜(10倍)が予告されていますので、注意が必要です。
特別選抜(国公立大学)
- 弘前大学(AO入試)
- 出願期間が早いため注意が必要です(2017年度入試は8/29〜9/2)。1次選抜(模擬講義に関する筆記試験、面接)、2次選抜(ケーススタディの自学自習、ワークショップ)の結果を総合して合否を判定します。センター試験も課されますが、資格試験と位置づけられ、点数化はされません。
- 東北大学(AO入試)
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現役生のみ出願可能です。物理、化学、生物のうち2科目以上履修済みであることが必要です。
配点はセンター試験900点、小論文200点、面接200点(出願書類の評価含む)の計1300点満点です。小論文では、論理的思考能力、独創性、表現力、作文能力、英文読解力などが評価されます。
- 秋田大学(推薦入試)
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推薦要件によって一般枠、秋田県地域枠、全国地域枠に区分されます。一般枠は現役生が、秋田県地域枠および全国地域枠は現役生と1浪生が出願できます。いずれも学習成績概評Aが必要です。
センター試験の成績、調査書、小論文、面接により総合的に合否判定され、センター試験450点、小論文100点、面接150点の計700点満点です。
- 山形大学(推薦入試)
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現役生のみが出願できます。物理、化学、生物のうち2科目以上履修済みであることや学習成績概評Aなどが必要になります。
センター試験の成績900点、面接(調査書等の評価を含む)50点の計950点満点で、総合的に合否を判定します。
- 福島県立医科大学(推薦入試)
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A枠、B枠(県内推薦、県外推薦)に区分されます。A枠は福島県内の高校を卒業する現役生が、B枠(県内推薦)は福島県内の高校を卒業する現役生と1浪生が、B枠(県外推薦)は福島県外の高校を卒業する現役生と1浪生が出願できます。
センター試験、総合問題、面接、出願書類を総合的に評価して合否を判定します。配点はセンター試験450点、総合問題300点、面接60点の計810点満点です。
一般入試(私立大学)
- 岩手医科大学
- 外国語、数学、理科2科目、面接、小論文で合否を判定します。配点は、外国語100点、数学100点、理科150点と理科の配点が高くなっています。標準レベルの問題が多いため、ミスが許されない状況です。
特別選抜(私立大学)
- 岩手医科大学
- 一般推薦、地域枠特別推薦に区分されます。一般推薦は調査書の全体の評定平均値が4.0以上、地域枠特別推薦は調査書全体の評定平均値が4.3以上が必要で、いずれも現役生と1浪生が出願可能です。地域枠特別推薦は、出願資格として「岩手県医師修学資金の貸与候補生」の決定を受けていることが必要です。