日本医科大学5年 A・Mさん

東大・京大・医学部 難関大学現役突破塾Y-SAPIXでインストラクターとして活躍する現役医学部生A・Mさん(日本医科大学 医学部医学科 5年生)にお話を聞きました。

※インストラクター…各校舎に在籍している東大・京大・医学部などの難関大学に通っている現役の大学生です。生徒の皆さんから学習相談を受けたり、自身の受験体験に基づいたアドバイスを行います。

医師になりたいと思ったきっかけは?

幼い頃からよく小児科のお世話になっていたこともあり、医師に対して漠然とした憧れがありましたが、飛行機が好きだったので工学部を目指そうと考えていました。しかし、高校1年生の生物の授業で豚の腎臓の解剖をしたことをきっかけに医学に興味を持ち始め、高校2年生のときに見た医療ドラマの影響もあって、事故や災害などによる不幸な死を減らしたいと思い、医師を志しました。

医師としての進路・目標

高校生の頃から救命救急に興味を持っていたので、救急科が有名な大学に入学しました。救命救急には交通事故や高所からの転落などにより大けがを負った人、大量の薬や毒を飲んでしまった人、重い火傷をしてしまった人、持病が悪化して命に関わる状況になってしまった人など様々な状況の患者さんが運ばれてきます。臨床実習や初期研修を通して、各診療科の疾患や治療に対する理解を深め、手技の腕を磨き、どのような状況でも対応できるような医師になるのが現在の目標です!また、災害医療にも興味があり、いつか災害派遣医療チーム(DMAT)や国際緊急援助隊などに参加したいと思っています。

1日のスケジュール
私に影響を与えた一作

『劇場版コード・ブルードクターヘリ緊急救命』
脚本 安達奈緒子/ノベライズ 蒔田陽平(扶桑社文庫)

「コード・ブルー」というドラマを紹介します。多くの医療ドラマはスーパードクターが登場し、患者さんをどんな状況からも救い出していくストーリーですが、このドラマでは現実世界のように、残念ながら助けられない患者さんもいます。そのような中で、主人公を始めとする医師や看護師が救命救急の現場で日々命と向き合いながら成長していくお話です。多くの視聴者から共感され、ファンも多い作品ですので、ぜひ一度ご覧ください!私は気がついたらこのドラマを監修していた大学に進学していました(笑)。

一問一答

Q. 大学の授業で苦労したことは?
1~2年生のときに受けた「解剖学」の授業で苦労しました。「解剖学」は、臓器や筋肉、血管、神経などの名前や位置、役割を覚える学問ですが、覚えるべきことが多すぎる上、担当教授が厳しく実習や試験も大変でした…。ひたすら絵を描いて覚えた記憶があります。しかし、あの時必死に覚えたおかげで、臨床実習が始まった今まさに役立っていると感じます。
Q. 部活やサークル、趣味について教えてください。
部活はハルモニアオーケストラに所属していて、ヴァイオリンを担当しています。コロナ禍であまり活動できていませんでしたが、今年からは精力的に活動する予定です。趣味は、飛行機を見ることです!大学の付属病院の一つが成田空港の近くにあるので、いつか友人と一緒に見に行きたいですね。
Q. こだわりの医学の勉強法は?
「流れ」を意識することです。医学は内容が膨大なので、丸暗記はまず不可能です。身体の正常な状態を知った上で、何が破綻してその病気になるのか、どうしてその症状が現れるのか、どういう治療をすればよいのか、すべて一連の流れとして理解すれば、実習などの際に応用もききます。
Q. 受験勉強で身についたことは?
自己分析です。苦手分野が出てきたときは、ただ苦手だと思うのではなくて、「なぜ苦手だと感じているのか」、「どうすれば解けるようになるのか」を考えるようにしたところ、自分がつまずく原因を掴めて、克服できた経験があります。今でも勉強に限らず何か上手くいかなかったときには必ず行っています。
受験生へのメッセージ
医学部受験は大変だと言われますし、経験者としてもそう思いますが、意志あるところに必ず道は開けます!医学部に入りたい、医師になりたいという気持ちを大切にしてください。苦しくても逃げずに向き合っていけばきっと合格できると思います。私は模試でE判定しかとったことがありませんでしたが、諦めずに勉強を続けたことで現役合格することができました。最後まで諦めずに頑張っていきましょう。応援しています!

※2023年4月時点のインタビューです。