医学部面接AtoZ~基礎知識と対策法~

「医学部の面接とは?」

医学部受験において、学科試験以外に合否を左右するのが面接試験です。総合型・学校推薦型選抜のみならず、一般選抜においてもすべての大学で面接または口述試験が課されます。

医学部合格を勝ち取るにはまず相応の学力を身につけることが大前提ですが、同時に面接対策も念頭に置く必要があります。ここでは面接試験で何が求められるのか、どのように対策していくべきかを解説します。

入試で小論文を課す医学部は?国公立医学部の小論文試験を分析、出題内容をパターンで分類しました。

医学部小論文 大学別内容分析

小論文試験で試される能力とは?論理的な思考力を身に付けるための練習方法・対策をお伝えします。

医学部の小論文対策

「医学部面接の基礎知識」

▶ 医師になるために必要なこと
コロナ禍の今だからこそ問い直す使命と義務への強い志と覚悟

医師の使命と義務は「医療行為によって他人の命を預かり、健康を守る」ことです。そして、医学部合格は決してゴールではありません。医学は日進月歩で、学生の間も医師になってからも勉強や努力を一生続けることが求められます。

さらに、新型コロナウイルスなど未知の事象や疾病に自らが感染し、命にかかわることもあります。また、過酷な医療現場や非常事態にも対応しなければなりません。このような覚悟はあるのか、それでも医師を目指すのか、恐怖はないのかを自分自身に改めて問い直してください。

▶ 医学部面接の重要度
合格するための「最後の高く険しい壁」。配点にかかわらず絶対に油断しない

各大学の募集要項には、どの大学もおおよそ次のような記載が見られます。

『面接の評価により医師としての適性を欠くと判断された場合、学科試験の成績にかかわらず不合格とする』

医学部の面接はまさしく「最後にそびえる高く険しい壁」です。点数化の有無、配点の大小は大学によって異なりますが、油断や過信は絶対に禁物であり、対策をおろそかにしてはいけません。

学校や塾・予備校などのサポートを受け、本番に即した環境と緊張感のなかで練習を積み、しっかりと事前準備をしたうえで本番に臨みましょう。

▶ 面接試験の形式
個人面接が主流。集団面接・集団討論・MMIなども

面接の実施形式は個人面接が大半を占めるものの、大学によってはそれ以外の形式もあり、おおよそ次のように分類されます。

個人面接 受験生・1人/面接官・複数
集団面接 受験生・複数/面接官・複数
集団討論 受験生・複数/面接官が討論をチェック
MMI 受験生・1人/面接官・1人のテーマ別質疑応答

集団討論では、課題についての正解は求められず、議論の過程が重視されます。周りの意見をきいたうえで発言できるかの協調性も重視されるので、自分が発言していない時の対応も大切です。

また、MMIとは「Multiple Mini Interview」の略で、「1対1で5分程度」の面接を複数の面接官と行います。この形式では評価項目別にそれぞれ異なるテーマが問われるため、その場の状況判断や対応力が試されます。

▶ 質問項目の基本形
医師・各大学を志望する理由は必須。将来の進路・時事問題なども

個人面接や集団面接では、基本・頻出の内容として質問される項目があります。こうした項目は自分のなかで事前に整理しておくとよいでしょう。

◇医学部・医師を目指す理由
◇各大学の志望理由
◇将来の希望進路と理想の医師像
◇医師に必要な資質・適性
◇医療をテーマにした時事問題
◇受験生本人について