「2020東大入試状況」一覧
推薦入試の合格状況
書類選考での第1次合格者数は今回133人で、過去5回は149人→129人→135人→127人→133人で推移しています。さらに、各学部の2次試験やセンター試験成績を総合的に判定した最終合格者数は、73人(過去5回は77人→71人→69人→66人→73人で推移)と、3年ぶりに70人台となりました。全5回とも全体では予定の募集人員の100人程度を下回っていますが、実状は「東大の推薦入試合格者としてふさわしい者を、各学部の基準・判断により厳正に選考し合格させた結果」といえるでしょう。大学からも「志願者と同様に合格者も増やしたい。一方で、今回もふさわしい人材を選んだ自信があり満足している。人数は少ないものの、本当にいい人材が集まっている」とのコメントがされています。【図表⑰参照】
志願状況と同様に、合格率や定員充足率についても学部・学科によって状況は大きく異なります。合格率については、全体としては学部や年度によってバラつきがありますが、志願倍率の高い教養学部は全5回とも合格率が低い傾向です。定員充足率についても、全体的に予定の募集人員未満の学部が多い中、法・教育・理学部は概ね予定の募集人員を満たしています。合格者の選抜は各学部の選考方法・基準に委ねられていますので、年度によっても合格率(定員充足率)の高低が生じています。【図表⑲⑳参照】
合格者の内訳を出身地・男女・現浪別でみると、2020年度までは1校からの推薦が男女各1人(最大2人)までの規定があり、関東以外の合格者と女子の合格者は一般入試よりも割合が高くなっています。大学からは、「多様性の促進という意味でも評価する」とのコメントがありました。2020年度の女子比率は前述の通り45.2%で、過去5回は37.7%→38.0%→42.0%→42.4%→45.2%と、1年目から連続で増加中です。また一般入試では約1/3が浪人生ですが、推薦入試では全5回とも10%未満です。【図表㉑参照】