現浪別割合

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現浪別割合

合格者の現役・浪人別の割合をみると全科類の合計ではこの10年間も大幅な変動はなく、その割合は概ね2:1となっています。ただし推移を細かくみると、現役の割合は2013年度の63.6%が最も低く、それ以降は長期的に現役割合が高まっています。今回の2020年度は2018年度の67.5%を超えて、この10年間で最高の67.9%でした。【図表⑥⑨参照】

【図表6】20年度合格者数等
【図表9】合格者の現浪割合の推移(前期・後期・推薦計)

全体としては概ね2:1ですが、科類別の割合には特徴があります。2020年度の一般入試で現役割合が最も高いのは文科一類の75.9%ですが、逆に最も低いのは理科二類の59.5%で50%台の水準です。なお、現役割合が最も高いのは最難関の理科三類であることが多く、近年は2016年度の81.6%を筆頭に4年連続で70%以上を維持していました。ただし今回の2020年度は、理科三類の現役割合が5年ぶりに60%台に下降し、文科一類・理科一類に次いで3番目です。【図表⑥⑩参照】

【図表6】20年度合格者数等
【図表10】合格者の現浪割合(20年度科類別)

次に、卒業年度別の合格率(合格者数/志願者数で算出)をみてみましょう。2020年度の前期日程の合計では、現役の合格率が34.1%、1浪が39.0%、2浪等が10.5%となっています。全体では1浪の合格率が最も高くなっていますが、理科三類では状況が異なり、現役の合格率40.9%が1浪の36.8%を上回っています。ただし前回の2019年度と比較すると、現役の合格率が41.7%から40.9%に下降したのに対し、1浪は32.0%から36.8%に上昇したのが注目点です。この現役の合格率の下降によって、前述の通り理科三類の現役割合が5年ぶりに60%台に下降しました。

理科三類以外では、文科で最難関の文科一類も現役の合格率が高く、現役が34.2%、1浪が34.9%と僅かの差となっています。その他の科類は1浪の合格率が最も高く、特に理科一類については45.0%にも達しています。大学からの成績開示によって前年の自分の得点が把握できるため、再チャレンジも功を奏しているようです。【図表⑪参照】

【図表11】卒業年度別の合格率(20年度前期日程)(合格者数/志願者数)