2022年度 国公立大学医学部医学科の入試動向

前期・後期ともに志願者増加、後期は募集人員減により倍率アップ

志願者数:前期+315人(+2.1%)後期+143人(+2.0%)
志願倍率:前期4.2倍(+0.1)後期20.0倍(+2.6)

国の政策によって増員されてきた医学部医学科の入学定員には期限付きのものが含まれており、国公立大学に関しては739人分に2019年度までの期限が付されていました。しかし、政府の方針に基づき、多くの大学は2020年度以降も定員規模を維持しています。2022年度入試は、昨年度から合計10人減員された5,700人という定員のもとで実施されました。

医学部医学科の入学定員

国公立医学部医学科の募集人員を入試方式別に見ると、総合型・学校推薦型選抜が1,487人と全体の約4分の1以上を占めており、後期の363人を大幅に上回ります。国公立を志望する受験生にとっては、数少ない受験機会を逃さないためにも、一般選抜の準備だけでなく総合型・学校推薦型選抜への挑戦も視野に入れるべき状況です。

また、2010年度以降、地域の医師確保等の観点から入学定員に関するいくつかの取り組みがなされてきました。その一つが「地域枠」です。地方・地域の医師不足解消を目的としたこの政策は、2022年度入試も継続され、「地域枠」としての募集人員は全体の約23%を占めています。総合型・学校推薦型選抜だけで見れば、地域枠の募集人員は一般枠の2倍以上となっており、特に地方大学では地域にとどまってくれる優秀な生徒をいち早く確保したい事情がうかがえます。

医学部医学科 入試方式別募集人員

前期の志願者数は2012年度に2万人の大台を超えたものの2015年度からは下降傾向にあり、2020年度の14,742人で底を打った形です。共通テスト2年目である今年度は昨年度よりも難化した科目が目立ち、一般的な理系5教科7科目型(英、数、国、地B、物、化)の平均点で見ても昨年度から約50点のマイナスとなりました。

そのため2次試験の出願を見送る受験生が例年より多くなるのではという予想も見られましたが、国公立前期全体の出願数は3,242人増加し(+0.8%)、医学部医学科においても315人増(+2.1%)の15,088人で2年連続の志願者増となっています。

後期の志願者数は7,253人で昨年度から143人増加し(+2.0%)、募集人員が減ったことで志願倍率が大幅にアップしました。

医学部医学科 志願者数・志願倍率〈後期〉
2022年度の主な入試変更点と志願状況〈前期〉