合格最低点

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第1段階選抜の合格最低点

大学から公表された合格者成績をみてみましょう。最初に第1段階選抜の合格最低点です。長期的にみると、第1段階選抜の合格最低点は下降傾向(特に文科)にあります。センター試験の900点満点で、2008年度から2012年度までは、最低点は概ね75%から85%の範囲にありましたが、2013年度以降は様相が一変しています。志願倍率の状況から、第1段階選抜が不実施となるケースも散見されます。点数自体も、2012年度までは科類によっては85%程度の高水準のこともありましたが、2013年度以降は実施されても最低点が40%台や50%台の場合もあり、概ね80%取れていれば、どの科類でも第1段階選抜を通過できています。前の項目でも述べた通り、受験人口の減少や東大以外に出願する安全志向などがみてとれます。

ただし今回の2017年度については、2013〜2016年度とは異なる状況になっています。全6科類で第1段階選抜が実施されたのは、2014年度以来3年ぶりのことです。ただしこの2014年度については、文科一類は不合格者が僅か23名で、合格最低点も41.7%という極めて低い点数でした。その前年の2013年は文科一類が不実施でしたので、ある程度の点数で全科類が揃って第1段階選抜を実施したのは2012年度以来5年ぶりのことです。

2017年度の実際の合格最低点をみてみましょう。文科は最低点の高い順に、文三>文二>文一の順です。文科三類の最低点は前回と同様に約80%の高水準で、文科一類とは18%もの開きがありました。理科は高い順に理二>理三>理一ですが、文科と比較すると類間の得点差は小さく、いずれも約73〜78%の範囲となりました。【図表④参照】

【図表4】第1段階選抜の合格最低点(センター900点)の推移