合格最低点

センター試験と2次試験の総合点

次にセンター試験と2次試験の総合点についてです。総合点については、志願倍率や各年度のセンター試験と東大の2次試験の難易度に加えて、2次試験の「採点基準」も点数への影響が出ることをふまえながら、公表された点数をみてみましょう。

文科については前述の通り、低めの志願倍率や第1段階選抜の不実施などによって、2013年度から3年連続で合格最低点が低下しました。2次試験の「採点基準」の影響もありますが、この3年間は50%台の点数もみられました。しかし前回の2016年度に各類の最低点が4年ぶりに上昇したのに続き、今回の2017年度もほぼ横ばいの合格最低点となりました。なお、文科各類の序列は一部の例外を除いて、高い順に文一>文二>文三となっています。【図表⑤参照】

【図表5】文科の合格最低点(総合550点中の得点率)の推移

理科は文科と異なり、点数の低下が3年以上続くなどの状況はみられません。2014年度からの直近の4年間は、合格最低点の上昇が続いており、特に今回の2017年度は各類とも3〜4%も最低点が上昇しました。理科は各類ともに、最低点の公表が始まった2001年度以降で最も高い点数となったことが特筆に値します。文科と同様に理科各類の序列をみると、概ね理三>理一>理二となっています。一類と二類については、ほぼ横並びのこともありましたが、2012年度以降は概ね一類が2〜3%高くなっています。【図表⑥参照】

【図表6】理科の合格最低点(総合550点中の得点率)の推移