一般選抜 男女別割合

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志願者の女子割合は過去10年で最低、一方で合格者の女子割合は昨年から上昇

2023年度一般選抜前期日程の女子志願者は1,700人で昨年度から25人増加しましたが、全志願者に占める女子割合は昨年度から低下、過去10年で最も低い割合(22.9%)となりました。

一方、女子合格者は602人となり、2016年度以来7年ぶりに600人を超えました。全合格者に占める割合も上昇し、過去10年では2014・15年度に次いで高い割合(22.2%)となりました。

京都大学 一般選抜(前期日程) 女子志願者・合格者

学部学科別に志願者の女子割合をみると、最も高いのは医学部人間健康科学科です。ただ、近年その割合は低下傾向で、今年は2005年度以降で初めて50%を下回り、男子志願者の方が多くなりました。この結果、今年は女子志願者が男子志願者の数を上回る学部・学科はありませんでした。

医学部人間健康科学科に次いで志願者の女子割合が高いのが文学部・教育学部[文系]で、教育学部は募集人員が少ない分増減の波がありますが、例年通り今年も40%を超える結果でした。

一方、志願者の女子割合が低いのが、工学部と理学部です。工学部は例年最も女子割合が低くなりますが、2005年度以降でみると上昇傾向がうかがえます。上昇幅は大きくありませんが、2005年度(7.9%)から緩やかに上昇しています。

ただ今年は昨年からわずかに低下し、11.3%となりました。また、理学部は2年連続の低下で、過去10年では最も低い割合でした。

京都大学 一般選抜(前期日程) 志願者女子割合

合格者の女子割合は文学部や法学部で上昇が目立つ。理学部・工学部は低調

学部学科別の合格者の女子割合では、上位は①教育学部[文系]、②教育学部[理系]、③文学部、④農学部食品生物科学科、⑤農学部応用生命科学科、⑥医学部人間健康科学科と続いています。年度による上下はあるものの、概ねいずれも例年、比較的女子に人気のある学部・学科ですが、志願者と同様、医学部人間健康科学科は低下傾向で、今年も2005年度以降の最低値を更新しました。

2023年度 京都大学 一般選抜(前期日程) 男女別合格者

過去10年の合格者の女子割合の推移をみると、文系学部では教育学部・文学部が高く、経済学部が低い傾向です。文学部が概ね40%を上回っているのに対して、経済学部は20%を下回ることがほとんどです。

文学部は昨年わずかに40%を下回るまで低下しましたが、今年は一転して上昇、過去10年で最も高い割合となりました。法学部も、昨年から+6.4%と上昇幅が大きく、2005年度以降で最も高い割合(30.3%)でした。

理系学部では、医学部人間健康科学科が最も高いですが、前述の通り低下傾向です。割合が低いのは志願者と同様に理学部・工学部です。理学部(6.9%)は2005年度以降で一昨年に次いで低い割合でした。工学部は、一度も10%を超えない状態での低調な推移が続いています。

また、工学部・農学部は学科別の合格者の女子割合も公表されていますが、例年女子に人気があり割合が高いのは、工学部では建築学科、農学部では食品生物科学科です。

今年も例年通りの結果でしたが、農学部では、ここ2年応用生命科学科の女子割合が上昇しており、今年は最も割合が高い食品生物科学科と変わらない程度の結果となりました。

京都大学 一般選抜(前期日程) 合格者女子割合①
京都大学 一般選抜(前期日程) 合格者女子割合②

合格率の男女差は過去10年では最少に。志願者の多寡が合格率にも影響

男女別の合格率(合格者÷志願者)を比較すると、今年は男子の合格率が低下、女子の合格率が上昇し、男女差が縮小しました。近年男子がやや高い傾向が続いていましたが、今年は過去10年では最も差が小さくなっています。

男子志願者が圧倒的に多い工学部や理学部では、男子が女子の合格率を大きく上回っている一方で、志願者の女子割合が高い文学部や教育学部は、女子が男子の合格率を大きく上回っており、志願者の集まり具合が合格率にも影響していることがうかがえます。

また、法学部の女子合格率(46.1%)は2005年度以降で最も高くなりました。志願者が減少しているので合格率も自然と高くなりますが、今年は男子の合格率も上回っているので、例年以上に力のある女子受験生が多かったとみられる結果でした。

京都大学 一般選抜(前期日程) 男女別合格率
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