「2022東大入試状況」一覧
東京出身者の合格率が上昇、関東出身合格者が全体の6割を上回る
一般選抜における出身校所在地別の志願者占有率では、例年東京が最も多く3分の1強を占め、次に関東(除東京)が約4分の1、続いて近畿が約1割、さらに中部、九州・沖縄と続きます。2019年度以降、関東全域(1都6県)で志願者全体の6割以上を占めています。
近年、東京の占める割合がやや低下傾向で、関東(除東京)・近畿の占める割合がやや上昇していますが、東京>関東(除東京)>近畿という序列には変化はみられません。
合格者の占有率も志願者と近い傾向で、東京>関東(除東京)>近畿と同様の序列となっています。今年度は過去10年を見ても初めて関東全域(1都6県)で6割を上回り、首都圏出身者の割合が高まっていると言えそうです。
また、近畿は志願者に比べて合格者の占有率が高く、関東(除東京)は合格者の占有率が低い状況が続いています。東京は、昨年度は志願者よりも合格者の占有率が低くなりましたが、今年度は昨年度からの合格者占有率の上昇幅が全地域の中で最も大きく、一昨年度以前と同様に合格者が志願者を上回る形に戻りました。
直近3年の合格率(合格者数/志願者数)を見ると3年とも全国平均を上回っているのが近畿で、過去10年、毎年合格率が全地域で最高となっています。地元に数多くの有力大学がある中で、東大に挑戦するのは学力上位層でも最上位に限定され、結果的に合格率が高くなっているという状況かもしれません。
一方、関東(除東京)の合格率は過去10年、常に全国平均を下回っています。地元の有力大学が比較的少ないことから学力上位層の多くが東大にチャレンジし、やや低めの結果にとどまっているとも考えられます。
志願者が最も多い東京の合格率は、概ね全国平均をやや上回る32~34%程度で過去10年間推移しており、今年度は過去5年では最も高くなっています。また、中部は全国平均を上回ることが多かったのですが、今年度は大きく低下し、過去10年で初めて3割を下回りました。