一般選抜 最終合格者最低点・平均点

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合格者最低点・平均点ともに2001年度以降の最低値を記録

今年度の合格者成績(最終合格者の得点)における最低点は、全科類で昨年度から約5~6%低下し、2001年度以降最も低い得点を記録しました。大幅に難化した共通テストに加え、2次試験の難易度も影響したのではないかとみられます。合格者平均点も大きく低下し、文二・文三は2001年度以降初めて60%を下回り、理三も70%を下回るなど、全科類で最低値を更新しています。

2022年度 一般選抜 第2次学力試験実施状況​​
一般選抜 合格者最低点・平均点比較[2021-2022]​​

文科の合格者最低点は、昨年度に引き続き文二>文三>文一という序列で文二が最も高くなりました。2019年度に文二が文一の最低点を上回って以降、それまでの文一の最低点が最も高いという様相は崩れつつあり、相対的に文二の難化がうかがえる状況です。単純に最低点から判断すれば、昨年度・今年度は文一が最も合格しやすかったということになるでしょう。

一般選抜 合格者最低点推移【文科】

一方で、合格者平均点を見ると、文科の中で最も高いのは文一です。最低点と同様に、2019年度以降、文一が最も高いという状況は崩れていますが、文一と文二の順位が隔年で入れ替わる形になっており、一概に文一志望者のレベルが低下傾向にあるとは言えない結果となっています。

理科の合格者最低点は、例年と同様に理三>理一>理二という序列となりました。理二は志願者が増加したことも影響してか昨年度からの低下幅は全科類で最も小さいものの、2001年度以降初めて300点を下回っています。また、理三は2017年度以降低下傾向が続いています。

一般選抜 合格者最低点推移【理科】

合格者平均点をみても理三>理一>理二という序列に変化はありません。ただし、ここ2年間の科類間得点差と2020年度以前の得点差を比較すると、理一と理二の得点差がやや大きくなり、理三と理一の得点差はやや小さくなっています。同じ序列ではあるものの、科類間差にはやや変化がみられるような状況です。

戦略的な対策のために共通テストと2次試験の目標点を定める

東京大学の一般選抜の配点は共通テスト:2次試験=1:4と2次試験の占める割合が圧倒的に高くなっています。そのため、2次試験でしっかりと得点できる実力が合格には不可欠です。

東大一般選抜 入試配点

ただし、まずは共通テストで高得点が取れるレベルの基礎力を身につけることが重要です。第1段階選抜を突破するためにはもちろん、2次試験で得点できる実力をつけるためにも下地となる基礎力が欠かせません。今年度のように共通テストが難化したとしても、全く動じない基礎力が理想です。

それに加えて、共通テスト・2次試験それぞれで、目標とする得点を見定めることも重要です。科類によってやや異なりますが、昨年度まではセンター試験・共通テストでの得点率90%が概ね最終合格の目安とされていました。しかし、今年度は共通テストが大きく難化したことで、合格者の共通テストにおけるボーダーラインも下がったと思われます。

とはいえ、前述の通り難化に動じないだけの基礎力が理想であり、共通テストで得点できれば他の受験生に対してアドバンテージを取ることができます。以下では2022年度の入試結果をもとに、共通テストの得点率別に合格に必要な2次試験得点を算出しています。共通テスト・2次試験の目標得点を定めるための参考にしてみてください。

第2次学力試験で合格に必要な得点​