京都大合格者の成績
総点に占めるセンター試験の配点割合は、各学部とも25%前後で決して高くはありませんが、代々木ゼミナールが2017年度合格者から得た成績開示情報によると、合格者得点率は85%以上に多く集まっています。また、2次試験では50〜60%の受験生が多く合格しています。
科目別の点の取り方はどうでしょうか。文系学部のセンター試験では理科でも高得点がとれています。2次試験では英語と地歴は落とせない教科です。理系学部のセンター試験では英語がしっかり得点できていて、地歴公民もまずまずの出来です。2次試験では理科が得点源になっています。このことからも、センター試験では全科目バランスよく得点できて、2次試験では応用問題でも高得点の取れる得意科目を持つこと、が合格に必要な学力といえます。
なかでも配点比率の高い教科でしっかり得点できるようにしたいところです。しかし、例えば理系志望であっても「数学がどうしても見劣りする」受験生もいるでしょう。T.Yさんの例のように、数学が苦手であっても他教科でカバーするような「戦略」を持って、常日ごろから模擬試験や過去問でも取り方のイメージトレーニングを積むことが重要だと思います。
また、大学の受入れ方針を理解しておくことも受験対策には大切です。京都大のアドミッション・ポリシーでは「基礎的な学力」が要求されています。また、「外国語運用能力を含めたコミュニケーションに関する力」も必要です。さらに、英語の出題方針を見ると、かなり具体的な記載がされています。「関係代名詞や関係副詞、仮定法、分詞構文などの理解力や、代名詞の指示対象の的確な理解力」「未学習の語句の意味を前後の文脈から正しく推測して、文全体の主旨を速やかに把握する能力」などが問われると記されています。詳しい分析は『京都大学AtoZ Vol.9』にも特集していますので参考にしてください。