「2014東大入試状況」一覧
上記は、前期日程の第1段階選抜ラインの推移を示したグラフです。文科の第1段階選抜ラインは文一<文二<文三の順に高くなることが多く、14年度も前年に引き続きこの序列となりました。
13年度は文一で志願倍率が予告倍率に達しなかったため、第1段階選抜が実施されないという異例の事態となりましたが、14年度は例年通り第1段階選抜が実施されました。しかし、選抜ラインはセンター試験900点満点中375点(得点率41.7%)と極めて低く、不合格となったのはわずか23名でした。例年であればセンター試験でつまずいても2次試験に望みを託していた受験生が、安全志向から東大への挑戦を見送った影響が大きいと考えられます。
また、文一ほど極端ではありませんが、文二・文三も選抜ラインが前年に比べて低下しました。文二の選抜ラインは低い年でも得点率75%程度でしたが、14年度は900点中617点(得点率68.6%)と大幅に下がりました。一方、理科については科類による差が小さく、得点率75〜80%の間に収まりました。
理一の選抜ラインは、13年度は前年に対する反動から65%を下回る低い水準となりましたが、14年度は+11.9%と大幅に上昇し、例年よりやや低い程度の水準に戻りました。
これまでの第1段階選抜の実施状況を踏まえると、7科目合計で85%以上得点できれば2次試験に進めることはほぼ間違いありません。ただし、12年度の理一のように選抜ラインが非常に高い水準になることもあるため、決して安心はできません。
また、全ての科類において最終合格者の多くは9割程度得点できています。したがって、単に第1段階選抜を通過できればよいと考えるのではなく、9割以上得点することを目標にして、自信を持って2次試験に臨める態勢を整えましょう。