試験概要
配点 | 文科 120点/理科 80点 |
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試験時間 | 文科 150分/理科 100分 |
大問数 | 文科4問(現代文2、古文1、漢文1) 理科3問(現代文1、古文1、漢文1) |
Ⅰ 東大国語の特徴と傾向分析
問題構成は上表のとおりで、この形式は2000年度以降、変わっていません。
現代文の漢字書き取り問題、古文・漢文で時折出題される本文の抜き出し問題を除いて全て記述説明問題です。
第1問は現代文の評論から出題され、主に哲学や科学、社会論や文化論に関する文章が扱われます。記述説明問題については解答欄2行での説明を求めるものが3~4問、その後に本文全体の論旨を踏まえ100~120字で説明することを求めるものが1問出題され、これに加え漢字書き取り問題が3題程度出される形になります。設問数、設問の内容とも文理共通です。
第2問は古文からの出題です。中世の物語や説話からの出題が主になりますが、江戸時代の俳文等が出されたこともあります。また、和歌に関連する設問もよく見られます。問1は文理とも現代語訳が3題出されることが通例となっています。問2以降は1~1.5行での記述説明問題あるいは現代語訳が出題されます。問2以降の設問では、記述説明問題であれば「誰が何をどうしたのかわかるように」、現代語訳であれば「主語を補って」等の指示が問題文中でなされていることが多くあります。設問数は例年文科が5問、理科が3問となっており、理科の設問は文科と共通のものになっています。
第3問は漢文からの出題です。「史伝」からの出題が多めですが、漢詩が出題されたこともあり、出題ジャンルは多岐にわたります。過去5年間は、古文と同様問1で文理とも現代語訳が3題出され、問2以降は1~1.5行の記述説明問題あるいは現代語訳が出題されています。問2以降の設問では、記述説明問題であれば「わかりやすく」「簡潔に」、現代語訳であれば「平易な現代語で」等といった指示が問題文中でなされていることが多くあります。設問数は文科が4~5問、理科が3~4問となっており、文科では文理共通の設問3~4問に加え理科にはない設問が1問出されることになります。
第4問は文科のみの出題となり、例年現代文の随筆からの出題となっています。解答欄2行の記述説明問題が4問出されることが通例になっています。
なお、第1問~第3問については、出題される文章は文理とも共通のものになります。
本文内容はおおむね標準的であり、難解な文章が用いられることはほとんどありません。全体として文脈を踏まえた本文の正確な読解力、および比較的狭い解答欄に的確で簡潔な説明を盛り込む記述力が求められています。
第1問の100~120字での説明問題を除き、解答欄は1行あたり縦135mm×横10mmとなっています。