数学の出題概要・学習アドバイス

2022年度 東大2次出題概要・学習アドバイス

出題内容・配点・試験時間

配点・試験時間
配点 試験時間
理科 120点 150分
出題内容
大問 出題内容
第1問 微分法、積分法
第2問 数列、整数
第3問 図形と方程式、微分法
第4問 微分法、積分法
第5問 積分法
第6問 確率

出題概要・分析

全体

2021年度と同様に確保しやすい小問があることは救いですが、全体的な難易度は、2020年以降続く厳しい試験が踏襲されています。

大きなトピックとして2017年以来5年ぶりに確率が出題されています。しかも、その構造が分かれば少ない計算できれいに求めることができる超良問で、感動的でさえあります。ただし最後の大問であることや、その問題文が長くおどろおどろしいこともあり、試験時間内に解ききるのは難しいと思われます。

同じく問題文が長文である大問3は、状況の分析・計算ともに難しくはなく、こちらはしっかりと得点できると思われます。

大問1
定積分を含む関数の最小値を求める問題で、導関数、定積分の計算にいくつかポイントがありますが、東大受験生ならば絶対に落とせない問題です。
大問2
2項間漸化式で定まる数列の2022番目の項と8091番目の項の2乗の最大公約数を求める問題です。(1)から(3)の小問に分かれていますが、この誘導が絶妙なヒントとなっています。数列の余りに周期性があること、漸化式から数列の項の値が単調に増加することを用います。
大問3
正方形の中でいくつかの指定された点から「十分離れている」部分の面積の最小値を求める問題です。問題文は長いですが難しいところはなく、大問1に引き続き正解したい問題です。「十分離れていない」部分に注目すると解きやすくなります。
大問4
3次関数のグラフCと相異なる3点で交わる直線の問題です。一見すると典型問題に見え、かつ図を描けば当たり前に思えることですが、(1)からしっかりとした論証力が必要となります。(2)は、曲線Cと直線で囲まれる二つの部分の面積が等しくなる条件をどう処理するかがポイントでしょう。積分を実行するとやや大変ですが、これぐらいの計算はやりきる力は身につけたいです。
大問5
線分が回転してできる傘型の曲面Sの点と、xy平面上の点を結んでできる線分の長さが2であるものからできる立体Kの体積を求める問題です。立体Kが回転体であることを見抜くことが第一歩で、その後は定石通りz軸に垂直な平面で切断したときの断面に注目します。易しい問題ではありませんが、東大では頻出の分野であることもあり、正解して差をつけたい問題といえます。
大問6
コインを投げ表が出れば三つのうち一つの方向に動き、裏が出ればその位置から動かないというルールで点を決めていきますが、動く方向を三つのうちから一つ選ぶ方法は、それまでに出た裏の回数で決まるという確率の問題です。三つの方向に動く回数がそれぞれ等しくなくてはいけないことと、裏が出る回数を並べておき、その前後と間に表の出る回数を入れていくことに気づくことがポイントとなります。

出題内容・配点・試験時間

配点・試験時間
配点 試験時間
文科 80点 100分
出題内容
大問 出題内容
第1問 2次関数、図形と方程式
第2問 微分法、高次方程式
第3問 数列、整数
第4問 確率

出題概要・分析

全体
文科も2020年度以降厳しい入試が続いており、2022年度もその難易度が踏襲されています。全ての問題が小問に分かれているものの、難なく確保できるような問題は見当たりません。2021・2020年度と続けて確率ではなく場合の数の出題がありましたが、2022年度は理科と同様の設定の確率が出題されています。整数も理科と同趣旨の問題で、比べるとやや小粒ですが、易しいとはいえません。
大問1
2次関数のグラフの2本の接線が垂直に交わる設定の問題です。(1)の前半は典型的ですが、後半は「aの値はすべての実数をとりうることを示せ」とあり、何を示すか迷うかもしれません。ここではaがどんな値を取っても、与えられた条件を満たすことを示します。(2)は図形の条件が与えられ難しいところはありませんが、計算は簡単ではありません。いかに手際よく処理するかがポイントです。
大問2
3次関数のグラフと直線が相異なる3点で交わる状況の問題です。理科の問題と比べると典型的な問題といえますが、(1)から計算は簡単ではなく、こちらも手際よい処理が必要です。直線の傾きが分数になりますが、正直に最初から分母を払ったりすると収拾がつかなくなります。ここを文字で置き換えるなど、できる限りシンプルな式を相手にすることがポイントです。(2)、(3)は落とせません。東大らしい複数の変数が出てきますが、典型的で計算も難しくはありません。
大問3
理科の大問2と同趣旨の問題で、2項間漸化式で定義された数列の2022番目、2023番目、2024番目の三つの項の値の最大公約数を求める問題です。(1)は余りが周期性を持つことがポイントです。(2)では、ユークリッドの互除法の考え方を用いると、三つの数の最大公約数が3の約数と分かり、(1)が(2)の絶妙なヒントとなって決まります。
大問4
理科の大問6と同じ設定の問題で、コインを投げる回数が少なくなっています。(1)はその回数が5回なので、しらみつぶしてでも正解したいです。一方、(2)はその構造を把握する必要があり、難易度は跳ね上がります。試験時間内に解ききるのは難しいと思われます。

学習のポイント

東京大学をはじめとする難関大学の入試では、どの単元が出やすいといった安直な傾向学習は大変危険です。まずは、全範囲の確かな基礎力の構築を目指しましょう。この「基礎」とは易しいという意味ではなく、本当の意味での基礎力を指します。

公式一つ取っても、ただ単に丸暗記しているだけでは使い物にならないことも多く、その証明を理解しその仕組みを把握しましょう。その上で、さまざまな問題を解き、自分のものにしていく必要があります。こうすればよいといった安直な必勝法はありません。数学の力を身につけるためには、根気よく、地道な努力を続けることが重要です。

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