京都大学「特色入試」 合格者増も倍率は5.2倍
京都大と大阪大でAO・推薦入試の結果が発表されました。京都大の合格者数は募集人員135人のところ、前年よりも9人多い106人となりました(法学部後期日程を除く)。もっとも、志願者数も対前年1.5倍に増えていて、倍率(志願者数÷最終合格者数)は、前年の3.9倍から5.2倍に跳ね上りました。
合格者の増えたところでは工学部+8人、人間健康科学科看護+5人、薬学部+4人が目につきます。看護はセンター試験利用科目の「生物」が必須から選択に変更されたことで志願者数が増加し、入学にふさわしい受験生が集まったものと思われます。工学部、薬学部の増加は、2018年度より建築学科、物理工学科、薬学科が新規導入され、それぞれ合格者を出したことが主な要因です。
一方、合格者が募集人員に満たない学部・学科は14あり、合計で31人の欠員が生じました。工学部情報学科は、志願者数8人に対し第1次選考で1人に絞り込まれ、最終合格は0人となっています。選抜方法は、「調査書」「推薦書」「学びの設計書」及び「顕著な活動実績」が必要で、第2次選考は「口頭試問」、さらに「センター試験の結果」が加わります。“情報”はいま人気系統の注目すべき学科ではありますが、前年も合格者が0人であったことから、大学が期待する提出書類は相当高い水準と考えた方がよさそうです。なお、特色入試での欠員分はそれぞれの学部・学科の前期募集人員に加えられますので、その一般入試での競争率は若干緩和されることになります。
法学部は後期日程として実施されます。全国的に後期日程の募集人員が縮小するなか、志願倍率は18.6倍と高くなっています。東京大前期日程出願者からも狙われていてハイレベルな入試が予想されます。