京大一般入試 合格者得点(2017年度)

もはや法は「文系最難関」ではない?

京都大の文系では古くから法学部が最難関学部とされてきましたが、平均得点率を見る限り、必ずしもそうとは言えません。もっとも、総点の最高点では2017年度も前年も法学部が1番高く(得点率79.5%)、成績上位層が集まる学部であることに変わりはありません。しかし、最低点では、経済学部(文系)63.3%、文学部62.0%よりも低い得点率60.8%となります。一般的に近年の大学入試では、文系人気の中にあって法学系志望者の伸びが低調な一方で、経済系志望者が増加している傾向があります。

さらに京都大の場合、学部募集人員の多少が要因としてあります。法学部(前期)の募集人員300人は文系学部のなかでは最大規模で、経済学部(文系前期)の1.6倍です。このことから、得点率の最高と最低の差は経済が15.5%であるのに対して法学部は18.7%の開きが生じています。募集人員が多い結果、上下に幅広い学力差のある受験生が合格していると言えそうです。

京都大 法と経済の比較(2カ年)

学部選択の際には、「法学部は難しい」というイメージ先行で敬遠する必要はなくて、配点比率の高い英国数の記述力に自信があれば、仮に多少センター試験で失敗したとしても積極的に受験してはどうでしょうか。