科類ごとの増減や倍率の動き
科類ごとの増減や倍率の動きをみてみましょう。2016年度で志願者が増えたのは文科三類と理科三類のみで、残りの科類は2015年度よりも減少となりました。
文科は以前よりも人数・倍率ともに低調です。第1段階選抜の基準倍率は全て3.0倍ですが、特に2013年度以降は基準倍率ぎりぎりのケースも散見されます。
各類の動きをみると、最難関の文科一類は年ごとの変動が大きいのが目立ちます。例えば、2009年度の4.10倍→2010年度の3.15倍、また2012年度の3.97倍→2013年度の2.92倍など、大幅な倍率ダウンもみられます。2013年度に志願倍率が大きく低下したのは、前年の2012年度で志願倍率と第1段階選抜の最低点が文科の中で最も高かった影響です。(図表②参照)
理科は文科と異なり、第1段階選抜の基準倍率は類ごとに変わります。理科一類が2.5倍、二類が3.5倍、三類は4.0倍です。
類ごとの志願倍率の推移をみると、文科と同様に、最難関の理科三類は募集人員が少ないこともあり、倍率変動が顕著です。2008年度以降は概ね隔年現象となっていますが、倍率は2008年度の4.64倍から2011年度の5.65倍の範囲で、年ごとの倍率変化が大きくなっています。
一方で理科一類は、募集人員が約1,100名と規模が大きいため、倍率の変動は小幅となります。(図表③参照)