京都大学特色入試
京都大学の特色入試の合否判定は、
① 高校での学修行動と成果の判定
② 各学部への適合力の判定
の総合評価で決定されます。
2016年度出願・選考結果
志願倍率では、出願・推薦要件のハードルが高い学部・学科は低倍率となっています。TOEFL-iBTスコアが一定水準以上であること(医学部医学科、薬学部)や、国際的な科学オリンピック出場などが必要であること(工学部地球工・情報・工業化)、の条件がつくと自ずと志願者が限定され、倍率は1.0倍以下となりました。
比較的軽い出願要件でも志願者が少ないところもあります。医学部人間健康科学科の各専攻は、一般選抜入試でも難易レベルは他の学部と比べると低く、また資格取得を考えた大学進学となると他大学も視野に入れた準備が必要となります。特色入試で「学びの設計書」等を秋の時点で用意する負担も高かったのではと思われます。
合格者数は志願者数が多い学部でも、ほぼ募集人員通りに絞り込まれています。医学部医学科は最終合格者が1名、理学部では、志願者59名のうち合格者が5名となりました。理学部の数学に関する能力測定考査は高難度であり、志願倍率も勘案すると合格者には相当の能力が求められたと思われます。特色入試全体では募集人員108名に対して、志願者616名、最終合格者は82名という受験生にとって厳しい入試となりました。
これからの特色入試
今回の入試結果および高校からの意見等をふまえ、2017年度は出願要件等の見直しがあると同時に、特色入試での募集人員を拡張する変更となっています。
新たに農学部では全学科実施となるほか、募集人員の拡大は医学部人間健康科学科で大きく、学科全体100名の3割を特色入試で選抜することになります。
2018年度には、薬学部薬学科、工学部建築学科・物理工学科が加わり、京都大全学部・学科で行われることとなります。
募集人員と入試結果
学部・学科 | 募集人員 | 2016年度結果 | ||||||
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2016 | 2017 | 2018 | 志願 者数 |
志願 倍率 |
合格 者数 |
|||
合計 | 108 | 145 | 616 | 5.7 | 82 | |||
総合人間 | 5 | 5 | 29 | 5.8 | 5 | |||
文 | 10 | 10 | 40 | 4 | 7 | |||
教育 | 6 | 6 | 25 | 4.2 | 5 | |||
法 | 20 | 20 | 324 | 16.2 | 22 | |||
経済 | 25 | 25 | 77 | 3.1 | 25 | |||
理 | 5 | 5 | 59 | 11.8 | 5 | |||
医 | 医 | 5 | 5 | 5 | 1.0 | 1 | ||
医 | 人間健康科 | 看護 | 10 | 20 | 13 | 1.3 | 1 | |
検査技術 | — | — | — | — | — | — | ||
理学療法 | 3 | 5 | 7 | 2.3 | 2 | |||
作業療法 | 3 | 5 | 2 | 0.7 | 2 | |||
薬 | 薬科 | 3 | 3 | 3 | 2 | 0.7 | 0 | |
薬 | — | — | 3 | — | — | — | ||
工 | 地球工 | 3 | 3 | 0 | 0.0 | 0 | ||
建築 | — | — | 2 | — | — | — | ||
物理工 | — | — | 5 | — | — | — | ||
電気電子工 | 5 | 5 | 12 | 2.4 | 3 | |||
情報 | 2 | 3 | 1 | 0.5 | 1 | |||
工業化 | 若干 | 7 | 0 | — | 0 | |||
農 | 資源生物 | — | 3 | — | — | — | ||
応用生命 | — | 3 | — | — | — | |||
地域環境工 | — | 3 | — | — | — | |||
食料・環境経済 | 3 | 3 | 20 | 6.7 | 3 | |||
森林科 | — | 3 | — | — | — | |||
食品生物科 | — | 3 | — | — | — |
※募集人員の赤字は新規導入分。
※2018年度は判明分のみ記載(2016年10月現在)。