現役東大生インタビュー薬学部 薬科学科3年 N.T.さん

現役東大生 薬学部 薬科学科3年 N.T.さんに、東大を目指したきっかけや大学での学びなどさまざまなお話をお伺いしました。

大学で学んでいること

現在は薬学部に在籍し、薬の病気への作用などを理解する薬理学や、感染症・有害物質などについて知る衛生化学といった内容を学んでいます。午前中の講義で薬学の基本的な分野を学び、午後の実習で有機化学の実験を行っています。

メインの授業である実習では、最初は有機化学実験の基本的な操作について学んでいましたが、最近はそれを応用した化合物の多段階変換を行っていて、ペニシリンからセファロスポリンという抗生物質を合成するといったこともしました。こうした合成実験について、高校や大学で学んだ知識を使って考えるのはとても楽しいです。また、各研究室を順番に回りながら学ぶのですが、所属している大学院生の方に研究室の雰囲気を聞くこともでき、各研究室を知る機会にもなっています。

大学1・2年の頃の教養授業では、宗教学や海外文学、国際政治や認知論など幅広い分野を学べたことが印象に残っています。また、自分は高校の時は化学・生物選択だったので、大学に入ってから物理を学びました。薬学部で物理の知識が必要になる時も、教養授業で学んだことで十分に対応できています。

大学受験・大学生活Q&A

Q.東大を目指したきっかけは?
以前は東大に少し堅いイメージを持っていたのですが、高1の時に駒場祭を見に行ったら明るく楽しい雰囲気だと感じ、学術的な展示からは研究の凄さや規模の大きさが伝わってきて、東大に興味を持つようになりました。進学選択制度によって、入学後に学部を選べることなども知り、徐々に東大の良さを感じるようになりました。
Q.現在の学部を選んだ理由は?
もともと生命科学に興味がありましたが、生命科学を学べる学部はいろいろあり、進学先を迷っていました。その中で、大学のガイダンスや授業を受けて、薬学も生態面から生命科学にアプローチできることを知りました。自分は薬学のようにミクロな分子レベルで考える方が好きで、薬学の知見を医療に生かして人の役に立てることにも惹かれ、薬学部を選択しました。
Q.勉強以外の大学生活は?
週1回程度アルバイトをしつつ、軟式野球部で週3回練習しています。春と秋の六大学リーグ戦で上位に入ることを目指して頑張っています。朝の7:30から駒場グラウンドで練習し、平日の授業がある日は練習を途中で抜けて、本郷キャンパスに移動して授業を受けています。3年生になってからは、実習が長くなる日だと19:30くらいまで大学にいることもあります。
Q.将来就きたい仕事や今後の目標は?
将来は製薬会社で創薬研究などをすることになるかと漠然と考えていました。しかし、2年生の時に薬学部OBの方の講演を聞く機会があり、創薬研究だけでなく、薬学・生物学的な知識を生かしたコンサルティングや企業投資を行う仕事があることを知って、興味を持っています。大学院に進むつもりなので、これからじっくり考えていきたいです。
受験生へのメッセージ
勉強をやらされるのではなく、前向きに取り組んでください。自発的に進めることで頭に定着し、きっと継続できるはずです。部活や行事など、何事も楽しんで取り組むのが良いと思います。信頼できる先生や一緒に頑張れる友人を見つけて、辛くなった時は支えてもらいましょう。受験生活は長いようであっという間なので、悔いの残らないよう一日一日を大切に!

東京大学のここが良い!

3年生になって毎日の実習で多くの薬品や器具を使っていますが、やはり設備は日本トップレベルだと感じます。そして、思考のレベルが非常に高く話を聞いていて楽しいと思う人や、自分がよく知らない外国のスポーツに打ち込んでいる人など、いろいろな人がいて楽しいことも魅力的です。また、1・2年の教養学部でさまざまな分野を学べるのも良い点です。

1日のスケジュール例

N.T.さん1日のスケジュール例

※2022年5月時点のインタビューです。