志願者数 続く横ばい、前年比12人の微減
京都大の2021年度特色入試は、募集人員145人のところ551人の志願者が集まり、志願倍率は3.8倍でした(法学部後期日程を除く)。特色入試が導入され6年目となりますが、2018年度以降志願者数はほぼ横ばいで推移しています。
最も志願者を減らしたのは人間健康科学科(作業療法)で、募集人員5人に対し4人しか集まりませんでした。前年志願者が大幅に増えたことから敬遠されたと考えられます。農学部も減少しています。食品生物科学科は共通テストで英語の利用を取り止め2次選考の口頭試問に「英語論文の読解力の評価」が加わり負担増となったことが要因でしょう。
志願者の多い学部は、経済学部(99人)、理学部(97人)、工学部(67人)、文学部(66人)と続き、これら4学部で志願者総数の6割を占有しています。最多の経済学部は、募集人員が比較的多いことに加え、出願要件が緩く、2次選考での論文試験(500点)にかかる比重が大きいことが特徴です。
志願倍率は、理学部(数理科学入試)が15.2倍と突出しています。1次選考(提出書類)の通過率は高く、共通テストの得点率も7割あればよいので、実質2次選考(数学・口頭試問)勝負の入試です。2021年度入試では1次合格は志願者76人中75人でしたが、2次選考で一気に6人に絞り込まれています。なお、理学部では新たに「生物科学入試」が実施され、志願者が21人集まりました。11月に実施された2次選考では口頭試問で、生物科学に対する意欲、知識、適性、意見を論理的に述べる能力などについて評価されるものです(300点)。最終選考は、共通テストの得点(900点)との合計で決定されます。
特色入試の最終合格発表は、医学部医学科が1月18日、その他が2月16日に行われます。