2022年度 大学入学共通テスト平均点[中間集計]

平均点は大きく低下。数学Ⅰ・Aは過去最低の見込み。

2022年度入試で2年目を迎えた共通テストですが、1月21日に大学入試センターから発表された本試験の各教科・科目平均点[中間集計その2]をみると、理系科目を中心に昨年度から低下する科目が目立ちます。中でも数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B、生物、化学、日本史Bは昨年度よりも約10~20点低くなっており、特に数学Ⅰ・Aは共通テストの前身であるセンター試験が始まって以降、最低となる見込みです。これまでの最低は2010年度入試の48.96点でしたが、それを大きく下回る形で最低値が更新されるとみられます。

5教科受験者において選択者が多いパターンで文系・理系それぞれ900点満点の平均点を仮に算出してみても、数学の低下に加えて文系では日本史、理系では化学の低下も影響し、昨年度からかなり大きく低下することになります。国立大入試型の平均点がここまで低いのは5教科7(8)科目型が主流になった2004年度以降では初めてです。国公立大学入試の共通テストの合否ボーダーラインや第1段階選抜などにも影響が予想され、昨年度までの入試状況とは様相が異なってきそうです。

今回の発表は中間集計であり、受験者全員の平均点が確定した最終集計結果は2月7日に公表される予定で、その際平均点の数値はわずかに上下するとは思われますが、例年ほぼ変化はありません。2年目で難化するとの予想もあった共通テストですが、実際に難化し平均点は大きく低下する結果となりそうです。

2022年度大学入学共通テスト平均点[中間集計その2]​
大学入学共通テスト科目別平均点差(2021~2022)