2021年度共通テスト受験状況

共通テスト欠席者は5万人 前年比2万人増

2021年度共通テストの受験者数は484,114人でした。志願者数535,245人からの欠席者数は51,131人となり、前年度のセンター試験欠席者30,627人より20,504人増加しました(全日程の集計)。

科目別の受験者数を1/16・17実施分と前年度とで比較すると、日本史B(前年差10.6%減)、政治・経済(10.1%減)、倫理,政治経済(11.2%減)、生物(10.4%減)で主に文系科目で10%以上の減少となっています。

2021年度共通テスト受験者数と平均点

科目数ごとの受験人数を前年度と比較すると、2科目および1科目受験者が大きく落ち込み、3科目受験者を含めたグループ集計で約2万人の減少となりました。

文系学部を主に設置している中小規模の私立大で共通テスト利用の選抜が行われる場合、利用科目数を1~2科目としているところも多くあります。今回の欠席者の増加は、こうした私立大の志願状況にも大きく影響していると考えられます。

受験科目数別受験人数の対前年指数

得点調整の実施で受験校の変更も

1/16・17実施分の公民と理科②の科目平均点で20点以上の差が生じました。選択科目間で原則20点以上の平均点差が生じた場合、得点調整の実施が検討されますが、今回、公民の「現代社会」「倫理」「政治・経済」、理科②の「物理」「化学」「生物」の間で実施されることになりました。

この得点調整で例えば、物理・化学の素点が70点だった受験生は、それぞれ75点、76点にかさ上げされました。理科②で2科目選択者のうち、「物理」「化学」の組み合わせが129,458人で圧倒的に多く、この2科目の得点変動は理系学部受験生にとって志望校出願への追い風となり、得点調整発表後に受験校を変更した人もいたことでしょう。

理科②から2科目選択者の内訳