2021年度も開設予定の新大学をはじめ学部・学科の設置が予定されています。大学新設では、広島市に叡啓(えいけい)大が開設予定です。県立広島大を運営する公立大学法人の設置で、ソーシャルシステムデザイン学部のみの1学部1学科体制となります。設置の根底には県の成長発展を支える人材育成という目的があるのでしょう、カリキュラムも県内企業や自治体、NPOと連携した課題解決演習(PBL)や体験・実践プログラムが準備される予定です。社会人として必須の基本スキルと実践英語を修得することにより、地方企業の海外展開を主導できる人材、グローバル化する社員管理が担える人材を養成しようとしています。
入試は、「総合型(AO)」を中心に定員が配分されていて、一般的な募集区分の定員配分とは真逆である点に注意しましょう。志望者は、大学認可が下りるタイミングを見逃さず、「総合型」「学校推薦型」選抜での受験が基本であることを念頭にすぐに出願準備に取りかかる必要がありそうです。
大学・学部の新設とは別に、学科改組の動きも見られます。九州大工学部では現行の6学科から12学科への改組予定があります。また、「学科群」という新たな括りが設けられ、一般選抜では志望先が学科群別になることと、募集人員の一部を利用して学部一括入試も予定されています。
岡山大では、現在の工学部と環境理工学部が統合再編され、新たな工学部となります。構成は10コースからなり、4つの系で括られます。都市環境創成コースには、今まで岡山大には無かった建築士育成の教育プログラムが設けられます。また、これからの時代を見据えた情報系教育の充実と幅広い学び、実践教育の強化が準備されています。
2021年度入試では、新入試という大きな変更があると同時に、各大学での新設・改組などの動きとも重なるため、受験生は今後発表される選抜要項や大学案内を丁寧に確認するようにしてください。また、学校の休校長期化に伴う入試変更が各大学でないかも、志望大のホームページや代ゼミホームページ(入試情報)で定期的に情報収集するようにしてください。