数学の出題概要・学習アドバイス

2022年度 京都大学2次試験出題概要・学習アドバイス

出題内容・配点・試験時間

配点・試験時間
大問 配点 試験時間
第1問 30点 150分
第2問 35点
第3問 35点
第4問 30点
第5問 35点
第6問 35点

※配点合計は学部・学科によって異なる

出題内容
大問 出題内容
第1問 対数
第2問 確率
第3問 整数
第4問 空間ベクトル
第5問 微分法・積分法
第6問 数列

出題概要・分析

全体

難しかった2020年度から易化した2021年度よりさらに易化した印象です。問題文を一目見たとき、見たことがないと不安になるのは大問6ぐらいで、後はどこかで見たことがあると感じたことでしょう。ただ大問3のように一捻り加えられているものもあり、実際の試験会場では簡単にはいかないと感じる可能性もあります。

2021年度は大問1題の中に独立した2つの小問が含まれる問題が2題もありましたが、2022年度はありません。その一方、京大では一つの大問が解答を誘導する小問に分かれることは少ないのですが、大問4・5の2題が小問に分かれています。特に大問5は3つの小問に分かれており、京大では珍しいことであるといえます。

大問1
4を底とする対数の2022の値に関する不等式です。京大では近年繰り返し出題されているテーマの一つです。底が4ですから、2と5を素因数に持つ数で挟むことが第一歩です。
大問2
n枚の札から3枚の札を取り出し、札の番号がある条件を満たす確率を求める問題です。X、Yが自然数のとき、条件の一つであるY-X≧2はY-X>1と同じですから、こちらに置き換えて考えます。
大問3
三つの整数n2+2、n4+2、n6+2の最大公約数を求める問題です。手がかりが少ない問題で、前の二つに注目し、最大公約数が6の約数であることに気づかなければいけません。そうすると後は、6で割った余り、もしくは2割った余りかつ3で割った余りに注目し、分類していけばよいです。
大問4
四面体に含まれる線分の長さの最小値を求める問題です。問題文にベクトルがありますので、ベクトルで考えるとあまり迷うところのない計算問題です。ベクトルを用いない方が、計算量は少なくできます。
大問5
コサインの3乗の関数のグラフとx軸、y軸で囲まれる部分に含まれる長方形の面積の最大値とその大きさを評価する問題です。解答の過程で、√3>1.7とπ<3.2を用いる必要があり、これは京大では珍しいことです。これらを用いず論証するためには、たとえば円と内接する正六角形の面積を比較することが必要となりますが、ここまで受験生に求めるとは考えにくいです。
大問6
ある数列の一般項を求める問題です。この数列は、二つの数列の一方を定める漸化式には、三角関数が含まれています。見た目のおどろおどろしさがありますが、具体的に実験し、3で割った余りが周期性を持つことに気づくことができれば、漸化式から三角関数を消し去ることができます。さらにもう一方の数列を引くことにより、見慣れた漸化式を得ることができます。

出題内容・配点・試験時間

配点・試験時間
大問 配点 試験時間
第1問 30点 120分
第2問 30点
第3問 30点
第4問 30点
第5問 30点

※配点合計は学部・学科によって異なる

出題内容
大問 出題内容
第1問 対数
第2問 場合の数、数列
第3問 微分法、積分法
第4問 図形と方程式
第5問 空間ベクトル

出題概要・分析

全体
2018~2020年度と同様に文理共通問題が2題となり(昨年は1題も無し)、やや難化した印象です。最後の大問5以外は誘導となる小問がなく、自ら解法を構想する力が必要なのは理系と同じです。
大問1
理系の大問1と共通の問題です。不等式を示す問題で問題文から常用対数の使用が分かりますが、近似値を用いてはならず、与えられた不等式を用います。京大では文系理系問わずに頻出のテーマですが、文系の方が頻度は高いです。文系でも対数関数は必要だというメッセージとも捉えられます。
大問2
三角柱の辺のみを通り、頂点を移動する点についての場合の数の問題です。漸化式を利用する典型的な問題です。
大問3
放物線とその2本の接線が直交するとき、これらで囲まれる部分の面積を求める問題です。こちらも頻出の内容ですが、与えられた条件が2本の接線の交点のx座標のみであり、誘導もないため、解法のストーリーを自ら構築する必要があります。
大問4
曲線と直線が二つの交点を持つとき、その中点の軌跡を求める問題です。これも頻出の内容ですが、手際よく処理していかないと煩雑な計算に陥る危険性があります。また答えはある曲線全体ではなく、その一部となります。この辺りも抜かりなく行わなければいけません。
大問5
理系の大問4と共通の問題です。ベクトルを用いなくてもできますが、ベクトルを用いれば迷うところのない計算問題です。空間のベクトルに習熟しているかどうかを問う問題といえます。

学習のポイント

京都大学をはじめとする難関大学の入試では、どの単元が出やすいといった安直な傾向学習は大変危険です。まずは、全範囲の確かな基礎力の構築を目指しましょう。この「基礎」とは易しいという意味ではなく、本当の意味での基礎力を指します。

公式一つ取っても、ただ単に丸暗記しているだけでは使い物にならないことも多く、その証明を理解しその仕組みを把握しましょう。その上で、さまざまな問題を解き、自分のものにしていく必要があります。こうすればよいといった安直な必勝法はありません。数学の力を身につけるためには、根気よく、地道な努力を続けることが重要です。

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