鈴鹿可奈子氏インタビュー

3年生前期で全単位を取得、アメリカ留学へ

幸い現役で経済学部に合格でき、専攻は経済学へ。ゼミを決める前にいろいろ情報を集めて、橘木俊詔(たちばなきとしあき)先生のゼミに入りました。橘木先生はとてもユーモラスな方で、学生とのコミュニケーションにもずいぶんと気を配ってくださいました。ゼミ生みんなで甲子園球場に出かけて阪神を応援し、その後で阪神が優勝したときの経済効果を考える。そんな授業もありました。

ちょうど私たちが在学中に『脱フリーター社会』という本を先生が書かれていて、2部構成の第2部を私たち学生に任せてもらったのです。ゼミ生みんなで本を書くために先輩も交えて議論したり、調べ物をしたりといろいろ経験させていただいたことは、大学時代の貴重な思い出です。

ほかに専門の授業で印象に残っているのは、統計学でしょう。最近のようにビッグデータが話題になるずっと前の話で、数学的な内容を興味深く語ってくださる先生の授業を受けて、統計に興味を持ちました。この授業で数字に対して関心を持ったことが、後に経営に関わるようになりとても役立っています。

そうこうしているうちに、3回生の前期で卒業に必要な単位が揃ってしまったのです。ゼミの先輩にいろいろ教わったり、友だち同士で情報共有していると自然に単位が取れたような感じでした。そうなると、残り1年半はゼミ論を書く以外にやることがなく、何をすればいいのかなと……。そこで、留学を思いついて先生に相談したら「良い機会なので、ぜひ行くといいよ。ゼミ論は留学先で書いた論文を出せばいいから」と後押ししてくださったのです。

1回生、2回生と続けて春休みに2カ月、ハーバード大学が運営している語学学校へ語学留学に行っていました。だから、英語の力をもっとブラッシュアップしながら、できれば経営に役立つ知識も身につけたいと調べたところ、米カリフォルニア大学サンディエゴ校にPreMBAという半年の講義とインターンシップがセットになったコースを見つけたのです。