東大入試概況2016「第1段階選抜」

16年度は文一、文二、理二の3科類で第1段階選抜を実施しませんでしたが、同一年度に3つの科類が第1段階選抜を実施しないのは、センター試験が1990年度に開始されて以来初の事です。かつては東大では必ずと言っていいほど全科類で第1段階選抜を実施していましたが、近年は、13年度に文一、15年度に文三で不実施となっており、文科での不実施や合格最低点の低下はあまり珍しいことではなくなっています。

文科においては、第1段階選抜通過ラインは文一<文二<文三の序列が定着していましたが、12年にそれが崩れ、それ以降も第1段階選抜自体の不実施があるなど、必ずしもこの序列通りとは言えなくなってきました。いずれにしてもセンター試験で80%得点できれば概ね第1段階選抜は通過できますが、不安なく2次出願するためには85%は確保しておきたいところです。

理科は、かつては理三が最もラインが高く、それに理一、理二の順で続くことが多かったのですが、08年度に理三の募集人員が80名から90名に増加したことなどで理三のラインが下がり、近年は年度によって序列が変化しています。文科同様センター試験は80%で第1段階選抜を通過できることが多いのですが、文科同様85%あればまずは一安心といえるでしょう。ただ、12年度の理一のように85.6%という非常に高いラインになることもありますので注意が必要です。