東京大学の特色ある教育

日本の最難関大学、東京大学。日本のみにとどまらず世界のなかでも卓越した、最先端の研究が日々行われる舞台。研究活動に注目が集まることが多い一方で、東京大学の教育について明確なイメージをもっている人は意外と少ないかもしれません。他大学とは一線を画する、東京大学における教育の最大の特長、それは「教養学部前期課程」、そして「進学選択」にあります。

教養学部前期課程とは

東京大学ではすべての学生が、教養学部前期課程の6科類(文科一/二/三類、理科一/二/三類)のいずれかに属して入学し、駒場キャンパスで最初の2年間を過ごします。ここで学生は、それぞれの科類に特徴的な授業のみならず、専門分野の垣根を越えて各自の興味・関心にもとづき、自由にそして幅広く学ぶことになります。

前期課程では、特定の専門分野に偏らない広い視野や総合的な基礎力の養成に重きがおかれ、その確固たる土台の上に3年生以降の高度な専門教育が続いていきます。

教養学部前期課程の授業科目

基礎科目
外国語、情報、身体運動・健康科学などに加え、文科生は人文科学・社会科学の基礎を、理科生は数理科学・物質科学・生命科学の基礎を学ぶ必修科目。どのような専門分野にも通用する基本的な考え方や方法論を修得します。
総合科目
分野横断的な学習により学問の多様性と奥行きを理解し、総合的な視点や柔軟な理解力を養います。「思想・芸術」「国際・地域」「社会・制度」「人間・環境」「物質・生命」「数理・情報」の6系列にわたって、毎学期400〜500もの多種多様な講義が用意されています。
主題科目
学生が自らの関心・問題意識にもとづいて自由に履修できる授業で、扱うテーマや分野も多岐にわたります。複数の教員によるオムニバス形式で行われる領域横断的な「テーマ講義」、教員が自由に主題を設定して少人数のゼミ形式で実施される「全学自由研究ゼミナール」、体験型の「全学体験ゼミナール」があり、それぞれ個性的でオリジナルの授業が展開されます。